前回の続きになります。
アトピー性皮膚炎の治し方(付き合い方)
まずアトピー性皮膚炎は、①健康な人よりもかゆみを感じやすい②肌のバリア機能が低いという体質があることがベースであることはお伝えしました。つまり、アトピー性皮膚炎の特徴として「繰り返しやすい」ということを忘れてはいけません。完治を目指すのではなく、完治したと勘違いできるくらい無症状の状態が長くなるようにしていきます。
結論としては、アトピー性皮膚炎の治療において一番大切なことは「早く症状をなくすこと」です。そのために必要なことは
①ステロイド治療(素早く炎症を抑える):専門医による治療
②肌の清潔と保湿(痒みを感じにくくする):セルフケア
③増悪因子を取り除く(悪化し続けないようにする):鍼灸治療による脳へのアプローチ
①の目的は適切にステロイド治療を行うことで、安全にすばやく炎症を抑えることにあります。副作用については後で書きます。
②の目的はセルフケアをすることで、症状の出ない期間を長くすることにあります。また、自分の体の一部をしっかり自分でケアすることが大切になります。
③の目的は増悪因子を取り除くことにより回復を早めます。しかし日常生活で③を取り除くことは難しいです。増悪因子とはストレスそのものを言います。そこで鍼施術の登場となるわけです。鍼は脳に直接作用して自律神経の調整を行います。この作用について私の鍼は、帯広にある北斗病院で行われているMEGという機械を使った脳を測る研究で証明されています。正確に鍼をツボに当てることによって、脳のリラックス状態を作ることができます。つまりストレスによって乱れた自律神経を調整できるわけです。
自律神経とアトピー性皮膚炎がどのように関係するか?
アトピー性皮膚炎の人の特徴として、おなかの調子を壊しやすいや汗をかきにくいなど、肌のかゆみとは直接関係なさそうな共通点が見られます。これらは自律神経と深く関係しています。
ステロイドと副作用
ステロイド治療を嫌がる人がいますが、何がいやか聞いてみると「副作用が怖い」や「ステロイドに頼りたくない」などの意見が聞かれます。副作用として「白内障になる」や「黒くなる」、「リバウンドする」など様々なことが言われています。そもそも副作用にならないためにしっかりと医師の指導を受けて適切なステロイド治療を行わなくてはなりません。
ステロイド治療は基本的に2週間とするという考え方が一般的です。その間に炎症部位に適した強さと適した量の薬をぬることで、副作用のリスクを抑えることができます。怖いのは皮膚にぬる量が少なく十分に炎症が取り切れない場合や、自己判断で症状に合わない薬をぬり続けることです。そうなると症状が改善しないばかりか思わぬ副作用が出てきたりするわけです。
よく言われる副作用
「皮膚が黒くなる」「顔が丸くなる」「毛細血管の拡張」など様々あります。しかしほとんどが一過性であり、ステロイドを適した用法容量を守っていれば通常起こりません。特にぬり薬では飲み薬にくらべ副作用が出ないと言われています。
東洋医学とアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の治療に漢方薬を使う医師は多くいます。私も幼少期漢方薬を処方されて飲んでいた時期があります。しかも一般的にある粉の漢方薬ではなく、個人用に調合されたものがパックに入っており、数時間煮出して飲む本格的なやつでした。しかし結果はあまり良いものではありませんでした。では、なぜ医師が漢方薬にも注目するのか説明していきます。
肌は、鼻や大腸や肺と関係性があり、脾胃(栄養)の助けを受けます。
前項にもお伝えした通り、アトピー性皮膚炎とお腹の調子やアレルギーは関係性が深いことがわかっています。属性的には陽の属性を持っており(東洋医学では物事は陰と陽に分けられて考えられる)熱や炎症しやすいとされています。
また、病気病態ともに不明とされてきたため、部分的な治療だけでは治療が難しく、東洋医学の全人的治療を行うことが大切であると考えられています。
東洋医学を語りだすと止まらなくなってしまうので、このくらいで止めますが、アトピー性皮膚炎という病名に対し、一見関係なさそうな様々な周辺症状も、東洋医学の論理をもってすれば簡単に説明がついてしまいます。
キュアスポットひなかたの治療の特徴
ひなかたの鍼施術は、全身的な施術をしながら最新の脳科学研究において脳のリラックス状態を作り出す研究をしている最先端の技術を同時に行うことができます。ステロイド治療だけで炎症を抑えるより、ステロイド治療と鍼施術を合わせることで早期回復に向かうことができます。
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アトピー性皮膚炎の治療で一番大切なこと
とても大切なことなのでもう一度言います。
アトピー性皮膚炎の治療において一番大切なことは「早く症状をなくすこと」であることを忘れてはいけません。
少しでも早くアトピー性皮膚炎の苦しみから解放されたい方はご連絡をお待ちしております。